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2015.04.15(Wed):スポーツ科学

ネットでは

「最大酸素摂取量は、筋肉量(≒除脂肪体重)に比例する。」

などという記述が多くある。
もっとひどいものになると

「最大酸素摂取量は、体重に比例する。」

という記述まである。
ちょっとこの辺りのことを調べるとう~~んと唸ってしまう
ところではあるのだが、伝聞の伝聞で話を鵜呑みにすると
こうした言葉をそのまま信じてしまうことになるのだろう。

特に後者は、相対最大酸素摂取量という数値が生まれた
所以でもあるので、頭から馬鹿にしてはいけない記述でもある。
それにしても困ったものだ。


正確には、同じ人でも運動毎に最大酸素摂取量は異なるので
ある運動を想定した時に、その運動に使われる筋力量と
その運動をした際の最大酸素摂取量は比例するが正しい。

引用文献をきちんと調べないものには

「筋力量の2/3乗に最大酸素摂取量は比例する」

などと、いかにも正しそうなな記述もあるが、これの元文書は
「大きな生物と小さな生物の最大酸素摂取量の比較」
をするときにこの記述を書いている。
太さ方向(2次元)には最大酸素摂取量は変化があっても
長さ方向(1次元)には最大酸素摂取量は変化がない。
重さは3次元に比例する。だから2/3乗という論理なわけだ。

要は、でかい生物は相対最大酸素摂取量がよろしくないこと
がいいたいわけだ。
人間のある個人の成人の筋力量が増えても2/3乗にしか
最大酸素摂取量は増加しないというわけではない。
成人の大人の長さ方向(身長、脚の長さなど)はほぼ変化
しないので、筋力量と筋断面積は比例し、結果として
筋力量と最大酸素摂取量は比例する。


さて、主題はこれからだ。
ここまで明確に「筋力量∝最大酸素摂取量」と書かれているのに
何故か自転車乗り達は、筋力量を増やそうとしない。

謎だ。非常に謎。

もちろん、最大酸素摂取量の上限を決めているのは
呼吸器、循環器、筋肉など末梢系と非常に広範だ。
末梢系の筋力だけ増やせば単純に最大酸素摂取量が増える
というのは安直な考え方で、既に運動科学の世界では
否定されているものではある。

しかし。
呼吸器は健常者なら最大酸素摂取量の上限を決めない。
循環器系は、場合によっては上限を決めている可能性がある。
筋肉など抹消系が最大酸素摂取量の上限を決めている
可能性が高い。
上記循環器系がボトルネックになるのは、末梢系が非常によく
トレーニングされている場合にであろうと思われている。

酸素はかなり十分に体に取り込まれているが
それを筋肉などの末梢系が十分に使い切れていない。
末梢系では、燃料のグルコースの分解が行われているが
この量にボトルネックがあって酸素は十分あっても
燃焼しきれていない、ATPを取り出しきれていない
というのが最大酸素摂取量のボトルネックの主な姿だ。

だとすれば。
まず、とにかく抹消系の筋肉を大きくする。
そうして物理的な制約をまず取っ払って、そして
筋肉内の燃焼機構であるミトコンドリアを増やして
グルコース、乳酸などの分解酵素を増やす。
おそらくこれがもっとも効率のよい強化戦略になるはず。

そこで生物の活動領域を増やす=筋力量を増やす
まずはこれをやってみようと思うわけだ。

そして、次に乳酸の体内含有量を増やして、乳酸の
燃焼機構系を乳酸が高い領域に適応させる。
ミトコンドリアも分解酵素系も乳酸濃度が高い
ところでは活性化して量も増えることがわかっている
のだから、これを常習化する(=トレーニングをする)
ことが重要だろう。

恐らく最大酸素摂取量を増加させるもっとも早い
戦略はこれなのではないかと考えている。

スロトレによる脚の筋力量の増加。
長時間のスロトレによる脚の乳酸濃度向上。
LTインターバル,HIITによる、ミトコンドリア
乳酸分解酵素系の強化
これをいかにミックスさせて効率的に持久能力の
向上に結びつけるか。
これが今の課題だ。

言うは易く、行うは難し。
とにかく疲労が激しいのでレストをうまくとりながら
ストロトレ、LTインターバル、HIITを回す必要がある。


理屈は難しいように思えるが、トレーニングの現場では
普通にやっていることでもある。
プロ選手たちがやっていることというのは
直接的にあるいは間接的に上記のことをしているわけだ。
過去にアームストロングが公開していたトレーニング内容には
こうした内容がきちんと記述されている。

だから、彼らは強くなっている。


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