FC2ブログ
2015.04.16(Thu):スポーツ科学

対比のしやすさからから考えると
「有酸素運動と無酸素運動」というタイトルのほうがいいのかも
しれない。
しかし、無酸素運動という言葉自体に私は非常に強い
抵抗感があって、少なくとも自転車のトレーニングをしている
際にこの言葉は使いたくない。
(そもそも、「無酸素」運動なんて人には存在しないのだから。)

そこで対比するとなると
「有酸素運動」と「筋トレ」となる。

面白いことにこの2つの仲は悪い。
有酸素運動を好む人は、筋トレのようなトレーニングを嫌うし
筋トレのようなトレーニングを好む人は、致し方なく有酸素運動
をする。

だから、不思議なことに双方のトレーニングを志向する人間は
他方のトレーニングに詳しくないことが多い。

また、有酸素運動で重要視される筋肉は遅筋で
筋トレで重要視される筋肉は速筋である。
だから、狙う筋肉の組成が違うので相手のことは
知ったことではないというのが世間でよくある姿だ。

ボディービルディングに代表される筋トレは
カロリーをタンパク質と同時に多めに摂取することで
筋肉と脂肪と両方共を増やす。
そして、カロリーを制限して筋肉量を維持しながら脂肪を減らす。
この繰り返しで筋肉だけを体に多く取り込む(同化する)わけだ。

時々、早く脂肪を落とすために大きなカロリー消費を求め
有酸素運動を並行して行うこともある。
ただし、ここに落とし穴があって、有酸素運動をトレーニング
に混ぜると筋肉量(筋力)も同時に落としてしまう。
折角、筋肉を増やそうとしているのに逆効果が起きてしまう
というわけだ。


この現象を有酸素運動を主としている自転車競技から見てみる。
自転車競技は、トレーニング中に非常に大きなカロリーを
消費していく。
だからこそ、減量に向いているわけで脂肪はどんどん減っていく。
同時に非常に遺憾なことに筋肉量も落ちていく。
年齢を重ねて、(精神的に疲弊してきて、やる気がなくなってきて)
高強度トレーニングが億劫になってくるに従い、HIITやらLTインターバル
が減ってきてLSDののんびりトレーニングの方がよくなってくる。

すると、更に筋肉量が減少していきこれが最大酸素摂取量の減少に
つながって終いにはLTの低下につながる。
LTの低下はレース競争力の低下に直結して
年齢を重ねる ≒ レースで弱くなる
の構図が出来上がってしまう。

自転車競技というものを、単にレースやらなにやらと考えるのではなく
「ボディーメーキング」という視点、つまりボディービルディング的な
視点でものをみると世界が変わって見えてくる。
低強度ハイボリュームの練習には注意が必要になる。
なにせい、エネルギー消費が大きいので体脂肪だけでなく筋力量まで
減らしてしまう「劇薬」だからだ。

脂肪を減らすのには、食事とエネルギー収支のバランスを考えればよく
大きすぎるエネルギー消費は、エネルギー代謝系につまり内蔵だけなく
筋肉に大きな負担をかけていることになる。

だから、ボディーメーキングの視点からみると
体脂肪率がある程度まで小さくなったら、LSDなどのハイボリューム
練習は、必要性がかなり小さくなる。
むしろ、短時間、高強度のトレーニングで筋力量をコントロールして
(必要に応じて増加させて)筋肉の絶対量と質(ミトコンドリア量)
の強化を図るようにするべきだというのがわかってくる。

初級者がまずLSDによるハイボリュームを実施して
中級者がLT下のミドルボリュームをこなし
上級者がHIITやLTインターバルなどの高強度トレーニング
をすると良いということが言われている。

これをボディーメーキングの視点から言い換えると。
初級者は、まず体脂肪量が多すぎるから劇薬のLSDハイボリューム
で脂肪をガンガン落とせ。
中級者は、脂肪を落としただけで筋力不足だから中強度で慣らせ。
上級者は、筋力がついたのだから高強度トレーニングで筋肉の
量と質を向上させろ。

となるわけだ。
これはあくまでもボディーメーキングの視点からの考えで
これに、脂肪代謝系とそれよりもっと重要な糖代謝系の改善が
入ってくる。

ところで自転車乗り達は、この脂肪代謝系の改善やらに重点を
起きすぎていないだろうか?
脂肪代謝系よりも糖代謝系のほうが圧倒的に支配的だ
(LT付近の強度で糖代謝が増えると、脂肪代謝はむしろ減る)し
同時にレース時間の関係(0.5~2時間が多数)からみても
主要なエネルギー系は糖代謝系と考えた方がいい。

だとするならば。
痩せたら、体脂肪が減ったらもうLSDのなんてやっている
場合ではない。筋トレしてもLSDなんぞやったら筋力が
つかなくなってしまう。

筋トレして筋力量を増やして、LTインターバル、HIITなどで
筋力量を減らすことなく(できれば増やして)筋肉の質を改善する。
両方共強度が高いので、長時間ハイボリュームはできないし
してはいけない。エネルギー消費量は小さくしたほうが
かしこい。短時間、高強度、省エネルギーがポイントになる。

注意するポイントはオーバートレーニングと消費エネルギー
量の減少に伴うエネルギー収支の問題(脂肪の増加)となる。
だから、食事とレストを十分かつ適切に取る必要がある。


・・・と、こんなかんじになる。

今のプロフェッショナルな連中のトレーニング内容から考えて
スポーツサイエンス的にはこんなかんじになると思うのだが・・


登録してみました。1クリックお願いします。
にほんブログ村 自転車ブログ ツーリングへ
にほんブログ村


登録してみました。1クリックお願いします。
にほんブログ村 自転車ブログ ツーリングへ
にほんブログ村
Secret

TrackBackURL
→http://javision.blog.fc2.com/tb.php/1655-b0a4b0ea